ビジネス用語
CXOで表記される役職略称一覧36選
スポンサーリンク
CXOで表記される役職略称一覧
会社に勤める人にとっては、人の名前と共に、その役職名を憶えることも大事な務めになります。しかし、最近は「CEO」や「COO」など、「CXO」と称される役職名が頻繁に使われるようになり、混乱しているという人も多いでしょう。
比較的よく聞くものならまだしも、「CKO」や「CSRO」などになると、一体何を表しているのか分かりづらいというのが正直なところです。
そこで本記事では、「CXO(Chief~Officer)」と呼ばれる役職の一覧を挙げ、それぞれの意味や仕事内容、順位などについて紹介していきたいと思います。
CAO(最高総務責任者)
「CAO(最高総務責任者)」とは、英語の「Chief Administrative Officer」の略称です。
日本語での役職名の通り、経理や総務などに関する業務執行について統括するのが役割になります。また、内部監査を実施する場合もあり、その結果について分析し、それに基づいて業務を改善する役割も負います。
CAO(最高会計責任者)
「CAO(最高会計責任者)」とは、英語の「Chief Accounting Officer」の略称になります。
役職名に「会計」と付いている通り、財務状況に関するデータの収集や、その分析と活用までを行うのが仕事です。「CFO(最高財務責任者)」の役割と似ていますが、それよりも会社の日々の状況について目を向け、管理監督する立場になります。
CBO(最高業務責任者)
続いての「CXO」一覧で紹介するのは、「CBO(最高業務責任者)」です。こちらは「Chief Business Officer」の略称で、「最高ビジネス責任者」とも訳されます。マーケットに対する洞察力を働かせ、自社ビジネスを加速させるのが役割になります。
近年はSNSなどのチャネルの増加に比例して、既存のマーケティング担当者が扱うべき領域も増えていますが、こうした状況の中でCBOは、顧客に対するより深い理解が求められる役職となっています。
CBO(最高ブランド開発責任者)
「CBO(最高ブランド開発責任者)」とは、「Chief Branding Officer」の略称です。「最高ブランド責任者」とも訳されます。
こちらの役職の役割は、ブランドマネジメントに対し、組織上の責任を負うことにあります。企業やその製品、サービスなどにおけるブランドの意思決定を担い、戦略とは異なる視点に立ってブランディングを検討していきます。
CCO(最高遵法責任者)
「CCO(最高遵法責任者)」とは、「Chief Compliance Officer」の頭文字を取った言葉です。「最高コンプライアンス責任者」と訳されることもあります。
こちらの役職は、自社内において法令遵守の体制を構築することや、その運営に対し責任を負うことなどを役割としています。現状では、企業の法務担当者や、法律顧問が就任することが多くなっています。
CCO(最高コミュニケーション責任者)
「CCO(最高コミュニケーション責任者)」とは、「Chief Communication Officer」の略称です。その名の通り、対外的なコミュニケーションを担う役職で、企業メッセージやブランドの一貫性を確立することを目的としています。
他社と交渉したり友好を図るなどのほか、記者会見についても責任を負います。日本においては、またそれほど一般的な役職ではありません。
CDO(最高開発責任者)
「CDO(最高開発責任者)」とは、「Chief Development Officer」を略した言葉です。役職名に「開発」と付いている通り、製品開発において責任を負うのが主な役割になります。
IT企業においては、「CTO(最高技術責任者)」と似た役割を持ちますが、こちらに比べると、収益戦略や戦略策定など幅広い業務を担うのが特徴です。
CEO(最高経営責任者)
続いて「CXO」一覧で紹介するのは、「CEO」です。こちらは「Chief Executive Officer」の略称で、日本語では「最高経営責任者」と訳されます。
CEOはアメリカ型の企業において、経営全体のトップマネジメントを担当する役職で、全ての役職の中で最上位の順位にあたります。各事業・部門ごとにレポートラインを設けて指示を出すなどし、企業全体における長期的経営戦略の策定を行います。
CFO(最高財務責任者)
「CFO(最高財務責任者)」とは、「Chief Financial Officer」の略称です。こちらは、企業の財務全般に関する業務を統括する役職になります。
財務・経理は企業活動にとってもっとも重要な分野の1つですが、これについての適切なコスト管理を行うのが、主な仕事です。また、資金の調達やその運用についても責任を負います。
CHO(最高人事責任者)
「CHO(最高人事責任者)」は、「Chief Human Resource Officer」の略称になります。こちらの役職は、企業の経営視点に立ち、人事機能について統括するのが役割です。
人的資源に対し採用活動や教育などの管理を行うだけでなく、長期的な視点から自社に求められる人事戦略を立案したり、その実行についての責任を負います。単なる人事部長とは異なり、経営幹部として三角する権限を持つのが特徴です。
CIO(最高情報責任者)
「CIO(最高情報責任者)」とは、「Chief Information Officer」の略称です。「情報」の名が付いているように、社内の情報流通の仕組みについて管理や最適化を行い、コストの削減や、他企業との差別化を実現する業務プロセスの構築などを担います。
情報システム部門担当の役員などが、この名称で呼ばれることが多くなっています。
CIO(最高投資責任者)
「CIO(最高投資責任者)」とは、「Chief Investment Officer」の略称です。企業の資産に関する投資の意思決定や、また運用業務などを担う役職で、ファンドマネージャーやアナリスト、トレーダーなど資産運用部門を統率します。
投資銀行や年金基金、資産運用会社においては、非常に重要な役職となっています。
CJO(最高法務責任者)
「CJO」は、「Chief Judicial Officer」の略称になります。日本語では、「最高法務責任者」と訳されます。後述するように、「CLO」と呼ばれる場合もあります。企業経営に関する法的側面の監督が主な役割で、日本においては、法務部長がこれに相当します。
弁護士資格を有している場合が多く、法律顧問を兼ねるケースもよくあります。
CKO(最高知識責任者)
「CKO」は、「Chief Knowledge Officer」の略称です。日本語では、一般に「最高知識責任者」と訳されます。役職名に「知識」とあるように、企業が蓄積したさまざまなノウハウ・知識について管理し、業務フローの整備や特許の活用等の事業拡大をサポートするのが役割になります。
「CIO」と役割は似ていますが、より広範な情報管理の仕事を担当します。
CLO(最高法務責任者)
「CLO」は、「Chief Legal Officer」の略称です。日本語では、「最高法務責任者」と呼ばれます。前述のように、「CJO(Chief Judicial Officer)」の名称で呼ばれることもあります。
企業の法務に関連した業務全般の責任者で、訴訟リスクや法的規制についての問題を把握し、企業にとっての法的なリスクを最小限にするのが務めになります。
CLO(最高人材育成責任者)
「CLO(最高人材育成責任者)」は、「Chief Learning Officer」の略称になります。「最高人材・組織開発責任者」と訳されることも多くなっています。日本語の役職名の通り、企業内の人材育成について担当するのが主な役割です。
企業が環境の変化に対応し、常に成長し続けるために、自立した人材を育てて「学習する組織」を作ることを目的として設置されました。
CLO(最高物流担当責任者)
「CLO(最高物流担当責任者)」とは、「Chief Logistics Officer」の略称です。「最高ロジスティクス責任者」とも呼ばれます。企業のロジスティクス(原料調達~生産・販売にいたるまでの物流)戦略全般について責任を負う役職で、経営的な視点に立ち、ロジスティクス領域についての財務分析や戦略の立案、課題解決など、計画と実行の両面を担当します。
CMO(最高マーケティング責任者)
「CMO(最高マーケティング責任者)」とは、「Chief Marketing Officer」の略称です。「最高顧客市場分析調査責任者」とも呼ばれます。一部の事業部に限らず、企業全体のマーケティング活動について責任を負う役職になります。
経営に参画しつつ、マーケティングに関わる現場を統括し、マーケティング戦略の立案や、その具体的な実行を担います。日本ではまだあまりなじみがありませんが、欧米では一般化した役職となっています。
CNO(最高ネットワーク責任者)
「CNO(最高ネットワーク責任者)」とは、「Chief Network Officer」の略称になります。「ネットワーク」と役職名にあるように、企業にとっての重要な人的つながりについて責任を負います。
企業のビジネス拡大に際して重要な存在となる、顧客やビジネスパートナーといった対外的な人的ネットワーク情報について管理するのが主な役割です。
COO(最高執行責任者)
「COO」とは、「Chief Operating Officer」の略称です。日本語では、「最高執行責任者」と訳されます。企業の役職としては、CEOに次ぐ2番目の順位にあたります。
CEOが企業全体の経営戦略を練り上げる役割を負うのに対し、COOは、その戦略を具体的な戦術化として組み上げ、実効的な業務オペレーションを確立・管理するのが役割になります。
CPO(最高個人情報保護責任者)
「CPO(最高個人情報保護責任者)」とは、「Chief Privacy Officer」の略称です。「最高個人情報責任者」とも呼ばれます。企業が持つ、顧客の個人情報の保護管理について責任を負う役職になります。
プライバシーポリシーの構築や、個人情報管理システムの管理といった仕事を行います。近年はIT化の進行に伴い、その重要性が増しているポジションです。
CPO(最高人材活用責任者)
「CPO(最高人材活用責任者)」とは、「Chief People Officer」の略称です。「人材活用」と役職名にある通り、企業における人事戦略について、幅広く責任を負うのが役割になります。
企業の成長に欠かせない、優秀な人材の採用や能力開発、活用などを行います。また近年では、インクルージョン(人材多様性の受け入れ)についても重要な責務となっています。
CPO(最高生産管理責任者)
「CPO(最高生産管理責任者)」とは、「Chief Production Officer」の略称です。「最高製品責任者」とも呼ばれます。「Production」は「製造」「生産」などという意味ですが、その名の通り、会社の生産についての管理を行うのが役割になります。
会社の生産能力の分析や在庫分析、受注状況の見通しなどについて統括するポジションです。
CPO(最高計画責任者)
続いてご紹介する「CXO」の役職は、「CPO(最高計画責任者)」です。こちらは、「Chief Project Officer」の略称になります。その名の通り、企業の経営計画について責任を負うポジションで、ポートフォリオを元にプロジェクトごとの戦略を立案したり、またリソースの配分や人材の配置なども担当します。
CQO(最高品質責任者)
「CQO(最高品質責任者)」とは、「Chief Quality Officer」の頭文字を取った略称です。「Quality(品質)」と名の付く通り、企業が手掛ける製品やサービスの品質を管理することに責任を負います。また、それらの品質を高く保ち、維持していくための情報収集といった業務全般についても統括します。
CRO(最高リスク管理責任者)
「CRO(最高リスク管理責任者)」は、「Chief Risk Officer」の略称になります。役職名に「リスク管理」とあるように、企業が活動するにあたり直面しうるリスク全般について、管理・報告するのが役割です。
適切な危機管理によってリスクを最小限に止めるだけでなく、リスクの洗い出しや対応の優先順位付け、またリスクの社内共有や、その対策と教育の実施なども担当します。
CRO(最高売上責任者)
「CRO(最高売上責任者)」とは、「Chief Revenue Officer」の頭文字を取った略称です。「最高レベニュー責任者」とも呼ばれます。「Revenue」は「収益」を意味する言葉ですが、その名の通り、企業の売上について責任を負います。
特にコスト管理や事業ポートフォリオの見直しなど、企業の収益構造について管理するのが主な役割の役職です。
CSO(最高セキュリティ責任者)
「CSO(最高セキュリティ責任者)」とは、「Chief Security Officer」の略称です。役職名に「Security(セキュリティ)」と付くように、企業経営についての危機を管理するのが役割になります。
後述する「CISO」とよく似ていますが、CSOは情報セキュリティに限らず、物理的なセキュリティに関しても対応するのが特徴です。
CSO(最高戦略責任者)
「CSO(最高戦略責任者)」とは、「Chief Strategy Officer」の略称になります。「Strategy(ストラテジー)」は「戦略」を意味する言葉ですが、その名の通り、企業の経営戦略や、グループ企業の事業戦略について統括する役割を負います。
戦略の立案だけでなく、プロジェクト実行のリーダー的な役割などを担うことから、「ミニCEO」と呼ばれることもある役職です。
CSO(最高安全責任者)
続いて「CXO」一覧から紹介するのは、「CSO(最高安全責任者)」です。「CSO」とは、「Chief Safety Officer」の略称になります。
役職名に「Safety(安全)」と付いているように、企業の安全や、衛生面についての管理の管理を担当します。また、企業が生産する製品の安全施策を指揮するなどの役割も負います。
CSO(最高記憶媒体管理責任者)
「CSO(最高記憶媒体管理責任者)」とは、「Chief Storage Officer」の略称です。「最高ストレージ責任者」とも呼ばれます。「Storage」は「貯蔵」などを意味する単語ですが、一般には「記憶装置」の意味で使われます。
文字通り、企業が保管するサーバーやクラウドなどの記憶媒体装置について、管理・運用を担当する役職になります。
CTO(最高技術責任者)
「CTO」とは、「Chief Technology Officer」の略称です。日本語では、「最高技術責任者」と訳されます。企業の製品・サービスに関する技術全般について統括する役割を負います。
組織の規模によっては、実務に関わることもあります。製造業やIT企業において置かれることが多く、近年は日本でも、IT企業を中心として設置される例が増えています。
CUO(最高契約査定責任者)
「CUO(最高契約査定責任者)」とは、「Chief Underwriting Officer」の略称です。「Underwriting」は、「契約条件の吟味」といった意味の単語になります。
他社とのアライアンス締結のように、企業が外部の組織や個人との契約を結ぶ際に、その内容について査定するのが役割になります。法務担当者が就任する場合もあります。
CVO(最高事業計画責任者)
「CVO(最高事業計画責任者)」とは、「Chief Visionary Officer」の略称です。「最高ビジョナリー責任者」の名称でも呼ばれます。「Visionary」は「幻の」といった意味もありますが、「(人や企業などが)先見性のある」といった意味でも使われます。
企業がかかげる理念やビジョンを、自社内に浸透させることを役割としており、特に成長段階で人が増えつつある企業においては、社風の醸成や人材育成の促進を担うポジションとなっています。
CISO(最高情報セキュリティ責任者)
「CISO」とは、「Chief Information Security Officer」の略称です。日本語に訳すと、「最高情報セキュリティ責任者」となります。その名の通り、企業の情報セキュリティについて責任を負う立場にあり、社内のコンピュータシステムの安全管理はもちろん、コンピュータで管理されない機密情報管理規定を策定したり、また情報漏えい事故を防ぐなど、情報保護に関連した事柄全般について統括する役割を負います。
CSRO(最高社会的責任担当者)
「CXO」一覧、最後に紹介するのは、「CSRO」です。こちらは「Chief Social Responsibility Officer」の略称で、日本語では「最高社会責任担当者」と呼ばれます。こちらは、企業のCSR活動を推進する役割を持った役職になります。
「CSR活動」とは、企業が利益追求だけでなく、環境や社会を視野に入れて活動することで、CSROはこれについての全般的な責任を負います。社会貢献的な色合いが強いのが特徴ですが、それだけでなく、事業へのシナジー効果も期待されます。
この記事が気に入ったら いいね!しよう