まとめ

各業界の定休日8選

各業界の定休日

現在でこそ、コンビニなどの「年中無休」の店舗が多くなっていますが、通常はほとんどの業界で、決まった曜日などを休みとする「定休日」というものが存在します。この定休日は、業界ごとに異なる傾向があるとされていますが、ではなぜ、各業界でそうした傾向が決まっているのでしょうか。そこには、それぞれ固有の理由が存在しています。

本記事では、銭湯や飲食店、不動産、花屋といった各業界で定休日とされることが多い曜日や、なぜそうなったという理由について解説していきたいと思います。

銭湯

最近は大規模な施設も多く登場して、幅広い層に人気を集める銭湯ですが、この業界では月曜を定休日とするところが多いとされます。これは、1970年代のオイルショックをきっかけにそうなったと言われています。

この時期、深刻な燃料不足の問題に対処するために、業界全体で週一回の休みを設けることが決められました。そこで、当時客足が最も少なかった月曜日が休日として割り当てられることになった、というのが経緯です。ただ現在では、定休日はそれぞれの店で異なるのが実情のようです。

飲食

飲食店業界も、一般に月曜を定休日とするところが多いとされます。その理由は、曜日ごとの客足の動向にあります。飲食店のようなサービス業の場合、通常は土曜・日曜に客足が集中し、忙しさのピークを迎えます。逆に言えば、この両日を過ぎると客足は収まるので、翌日の月曜日を休みとする店が多いわけです。

ただ、月曜日は祝日になることも多いので、さらにその翌日の火曜日を定休日とする店もあります。また、市場が休みの水曜を定休日とする店や、ビジネス街にあって土日を休みとする店などもあります。

理容室・美容室

理容室・美容室の業界でも、一般に月曜が定休日とされます。この背景には、昔の「休電日制度」の存在があるとされています。

戦時中や戦後の日本では、電力が慢性的に不足していました。そのため、やむを得ず電気の供給を止める「休電日」が設けられたのですが、戦後この休電日は、多くの地域で月曜と定められます。そこで、電気を使うことが多い理容室・美容室も月曜を休みにせざるを得ず、その名残りで、現在でも月曜が主な定休日とされているわけです。

動物園・遊園地

動物園や遊園地の業界も、月曜を定休日とすることが多くなっています。その理由は、やはり曜日ごとの利用客数の変化にあります。上でも述べたように、サービス業では土日がもっとも客足が伸び、接客が忙しくなります。翌日の月曜になると、一転して客足は落ちるので、その日を定休日とするのが一般的です。

また、こうした業界の場合、定休日に施設のケアをするという目的もあります。書き入れ時には汚れやダメージなどが溜まるので、翌日を休園日にして、しっかりンテナンスをしておくわけです。

不動産

不動産関係の業界の場合、水曜を定休日とすることが多くなっています。その主な理由としては、大手ハウスメーカーが水曜日を定休日としていることが挙げられます。不動産業界は横のつながりが強いため、それに合わせて一律で水曜を休みとしているわけです。

もう1つの理由としては、土・日に物件探しを行い、月・火で契約というパターンが多いことから、水曜が最も暇になりやすいためというものもあります。また、「契約が水に流されないように」との縁起担ぎから、水曜を休みに当てているという説もあります。

花屋

花屋業界の定休日は、木曜が多いとされています。その理由として一般に言われているのは、「市場の定休日が日曜と木曜であることが多いため」というものです。また、切り花の仕入れは月・水・金に行われるため、切り花系のお店では木曜や火曜を休みにすることが多いとも言われています。

ただ、花屋の場合、植物を扱っているので、定休日だからといってスタッフ全員が休めるわけではありません。特にまだスタッフが雇えないような自営店では、経営が安定するまで休みが取れないこともあります。

病院・歯科

大病院や総合病院などを除く病院や歯科は、木曜の全日あるいは半日を休診とすることが多くなっています。これは、研修やセミナーなどのイベントや、地域の学校などの検診を木曜に行うことが多いという理由によります。

また、医師や歯科医は激務であることから、疲れの溜まりやすい週半ばの木曜日に休んで、新たに態勢を整えるという意味合いもあるようです。ただ、実際には単純に休みの日とするというのではなく、大学病院などで外来を担当するといったケースが多くなっています。

クリーニング

クリーニング業界もまた、木曜日を定休日とするケースが多くなっていますが、これにはクリーニング業務のサイクルが関係しています。

一般的には、出された衣類をクリーニングし、返却するまでに中2日を要するようになっています。そして、クリーニングに持ち込まれるのが最も多いのは、土・日の両日です。つまり、日曜に持ち込まれた衣類が返却できる状態となるのは、水曜ということになります。こうした理由から、水曜日までは営業し、翌木曜日を定休日とする店が多いわけです。