雑学
コーヒーの種類13選

スポンサーリンク
今や世界中の人にとって欠かせない飲み物となっているのが、コーヒーです。朝の目覚めや仕事の合間の一服など、1日何杯も飲まれるコーヒーですが、これだけ飲んでいても、その細かい種類についてはあまり詳しくないという人も多いでしょう。
実際に、コーヒーにはさまざまな種類があり、しかもよく似たものも多いため、個々の区別が付きにくくなっています。
本記事では、よく飲まれるコーヒーについて13種類をピックアップし、それぞれについて解説していますので、コーヒーを楽しむ際の参考にしてみてください。
ドリップコーヒー
「ドリップコーヒー」とは、コーヒー粉にお湯を注ぎ、フィルターを通して抽出するという手順で作られるコーヒーを指します。「ドリップ」は、英語で「落ちる」「滴る」を意味する単語「drip」からきています。
抽出方法としては、専用の紙を用いる「ペーパードリップ」が最も一般的ですが、そのほかに布製フィルターで抽出する「ネルドリップ」などの種類もあります。淹れ方次第で好みの味を作れるのが利点ですが、必要な道具が多く、手順も複雑という難点もあります。
アメリカンコーヒー
「アメリカンコーヒー」とは、「浅煎りで焙煎したコーヒー豆を使って淹れたコーヒー」を指す言葉です。「アメリカ式のコーヒー」の意味ですが、名称自体は和製英語で、日本以外では通用しません。
コーヒー豆は、焙煎の度合いによって「深煎り」「中煎り」「浅煎り」の3種類に大別されますが、このうち「浅煎り」のものは焙煎時間が短く、浅い色づきで、酸味が目立つ軽い味わいとなっています。苦みが少ないので、すっきり飲みやすいのが特徴です。
上記のほかに、「コーヒーを淹れた後にお湯で割ったもの」を指して使う場合もありますが、こちらはアメリカ式ではなく、日本独特の淹れ方となっています。
カフェオレ
「カフェオレ」は、フランスでよく飲まれる種類のコーヒーです。一般に、濃いドリップコーヒーと温めた牛乳を同程度の割合で混ぜたものを指します。「カフェ(cafe)」は「コーヒー」を、「オ(au)」は前置詞+定冠詞を、「レ(lait)」は「牛乳」を意味しています。
味はさっぱりとしており、コーヒーの苦みよりミルクの甘さが際立つのが特徴です。本場のフランスでは、主に朝食時に飲まれるようになっています。イタリア語では、「カフェミスト(caffe misto)」と呼ばれます。
ウィンナーコーヒー
「ウィンナーコーヒー」の「ウィンナー」とは、「ウィンナーソーセージ」ではなく、「ウィーン風の」という意味です。「(オーストリアの)ウィーン式のコーヒー」といった意味合いですが、これも和製英語であり、海外では通じません。
特徴は、コーヒーの上に山盛りのホイップクリームが乗っている点です。コーヒーの苦みとクリームの甘みが同時に楽しめる飲み物で、両方を別々に味わうか、それとも混ぜてから味わうかは、飲む人の自由となっています。
フレーバーコーヒー
「フレーバーコーヒー」とは、「フレーバー(flavor=風味、香り)」と付いている通り、香りをつけたコーヒーを指します。日本ではまだそれほど知名度はありませんが、世界的には比較的ポピュラーな飲み物です。
ヨーロッパでコーヒーにシナモンやアイリッシュリキュールなどを混ぜて飲んでいたのが起源とされ、1980年代以降は、アメリカで開発されたコーヒー豆に香りを付けながら焙煎する方式が一般化しました。また、コーヒー豆を挽く時や、コーヒーの抽出後にフレーバーを加える方法などもあります。
エスプレッソコーヒー
「エスプレッソコーヒー」とは、コーヒーの淹れ方の種類の1つで、コーヒー粉に高い圧力をかけて抽出するやり方を指します。また、そうして抽出されたコーヒーについても言います。20世紀初頭にミラノで発明された手法で、「エスプレッソ(espresso)」はイタリア語で「急行」などを意味しています。抽出の際は、「エスプレッソマシン」と呼ばれる器具を使うのが通常です。イタリアではコーヒーと言えばエスプレッソを指しますが、現在は世界的にも人気の飲み物となっています。
エスプレッソ
「エスプレッソ」は、前述のように「エスプレッソマシン」と呼ばれる器具を用いて、高圧力により短時間で抽出するコーヒーを指します。高い圧力をかけることにより、コーヒーの旨味を凝縮して取り出すことができ、なおかつ短時間で抽出されるため、雑味も出ません。酸味や苦みのバランスが取れた、コクのある味わいが特徴となっています。
量が少ない(30cc程度)ことで知られますが、これは旨味を凝縮させるための、ギリギリの量にあたります。味は濃厚ですが、カフェインは通常のドリップコーヒーより少なめとなっています。
エスプレッソ・マキアート
「エスプレッソ・マキアート」とは、「エスプレッソコーヒーにフォームドミルクを少量注いで作られたもの」を意味します。「フォームドミルク」は、蒸気などで泡立てた牛乳のことです。「カフェ・マキアート」とも呼ばれます。
「マキアート(macchiato)」は、イタリア語で「染み」を意味する単語で、フォームドミルクが広がった様が染みのように見えることに由来します。エスプレッソよりもややマイルドな味わいが特徴で、本場ではエスプレッソ3に対しミルク1の割合が通常ですが、この比率は地域や店によって変わる場合もあります。
エスプレッソ・コンパナ
「エスプレッソ・コンパナ」はエスプレッソコーヒーの種類の1つで、上にホイップクリームを乗せたものについて言います。ウィンナーコーヒーに似ていますが、こちらはドリップコーヒーではなく、エスプレッソを使うのが特徴です。
イタリア語では「espresso con panna」と書かれますが、「con」は「~と共に」を、「panna」は「クリーム」を意味しています。ホイップクリームの甘味が、エスプレッソの苦みやコクと混じることで飲みやすくなるという、デザート感覚の飲み物です。
フラットホワイト
「フラットホワイト」もまた、エスプレッソの一種で、ミルクを独特の方法で加えたものについて言います。3つの層から成っており、下からエスプレッソ、スチームミルク、フォームミルクの順番で、丁寧に折り重ねるようにして作ります。
きめ細かいスチームミルクを用いるのが特徴で、フォームミルクは少なめです。表面にはエスプレッソのクレマ(泡)が浮かぶため、一口目から濃厚なコクや苦みが感じられます。オーストラリアやニュージーランドではポピュラーな飲み物で、近年は世界的にも人気が高まってきています。
アメリカーノ
「アメリカーノ」は、エスプレッソを落としたカップに、お湯を注ぐことで作られるコーヒーを指します。お湯で割ることでエスプレッソの苦みや濃厚さが和らぎ、口当たりがソフトになって、すっきりとした後味が残るようになっています。それでいて、エスプレッソ独特の香りはしっかり残り、甘味も感じ取れるため、エスプレッソの苦みが得意ではない人などには適しています。
名前の由来は諸説ありますが、第二次大戦中イタリアに駐屯していたアメリカ兵が、エスプレッソをお湯で薄めて飲んでいたことから来ているとする説が有力となっています。
カフェモカ
「カフェモカ」とは、エスプレッソにチョコレートシロップと温めたミルクを混ぜて作られるコーヒーのことです。さらにその上へホイップクリームを絞り、チョコレートソースを加えるお店などもあります。デザート感の強い飲み物ですが、エスプレッソを基としているので、しっかりとしたコーヒー感も味わえるのが特徴となっています。
トッピングによって、個人ごとの好みの味にアレンジすることも可能です。カフェオレとは、エスプレッソを使用している点で区別できます。
カプチーノ
「カプチーノ」とは、カップに注いだエスプレッソへ、クリーム状に泡立てたミルクを加えて作られるコーヒーを指します。お店によっては、上にチョコレートパウダーをかけることもあります。ミルクにはスチームミルクとフォームミルクの2種類が使われ、一般的にはエスプレッソと1:1:1の割合になるよう作られますが、この割合は好みなどに応じて変化します。
こちらの語源も定かではありませんが、「“カプチン修道会”の帽子の色や形状を想起させるから」というのが通説です。
カフェラテ
「カフェラテ」もまた、エスプレッソにミルクを加えて作られるコーヒーを指します。「ラテ(llatte)」はイタリア語で、「牛乳」の意味です。
カプチーノと混同されることも多くなっていますが、両者は細かい作り方が異なります。カプチーノの場合、温めてから泡立てたミルク(フォームミルク)を使用しますが、カフェラテの場合は、蒸気で温めたミルクをそのまま注ぐのが特徴です。また、カフェラテはミルクの割合が多く(エスプレッソ1、ミルク4の割合)、マイルドな味わいなのもカプチーノとの違いになります。表面に絵を描く「ラテアート」も、カフェラテならではの楽しみ方となっています。
カフェ・ブラベ
「カフェ・ブラべ」とは、エスプレッソにスチームミルクとブラべ(ブレべ)を加えることで作られるコーヒーを言います。「ブラべ(Breve)」は、生クリームと通常のミルクを1:1の割合で混ぜ合わせたもので、イタリア語では「凝縮」を意味します。ブラべは濃い甘さとコクが特徴で、これをエスプレッソに混ぜることにより、より濃厚で甘い味に仕上がります。味わいとしては、カフェラテとカフェモカの中間といった具合の飲み物となっています。

この記事が気に入ったら いいね!しよう