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「一過性」「一時的」の意味と違い

「一過性」「一時的」の意味と違い

「一過性」「一時的」の意味と違い

「ある物事がすぐに消えてしまうさま」を一言で表そうとする時に、よく「一過性」と「一時的」の2語が使われます。これらはどちらも比較的なじみのある言葉ですが、どのような違いがあるのかということについては、詳しく説明できる人はそれほど多くないでしょう。果たして、この2つの言葉には、何か区別のポイントなどはあるのでしょうか。今回は、「一過性」と「一時的」の意味や違いについて解説していきますので、両者を使い分ける際の参考にしてみてください。

「一過性」

一過性

「一過性(いっかせい)」とは、「医学で、症状が短期間起こり、すぐ消える性質」という意味の言葉です。「一過性脳虚血発作」「一過性全健忘症」などのように使われます。また、「すぐに現れて、またすぐに消えてしまうような性質」の意味もあり、この場合は「一過性のブーム」「一過性の執着」のように使われます。

「一過性」の「一過」は、「さっと通り過ぎること」や「一回だけその経過をたどること」の意味で、「一過性」のほかに「台風一過」という言葉でも使われています。

「一過性」は、「一時的」と似た意味合いを持ちますが、使われる分野では違いがあります。「一過性」の場合は、医学用語として使われる点が特徴です。これに対し「一時的」は、後述するように、専門用語としては使われていません。

「一時的」

一時的

「一時的(いちじてき)」とは、「物事が長続きしないさま」「その時かぎり」「少しの間だけ」といった意味の言葉です。「これは一時的な現象で、すぐに収まるだろう」「AとBは一時的に和解したに過ぎない」「今は一時的な対策を講じただけで、根本的な解決はまだまだ先だ」のように使われます。

「一時的」の「一時」は、「ある短い間」「しばらくの間」の意味で、「一時しのぎ」などのようにも使われています。

「一時的」と「一過性」は、一般的な意味合いでは重なる部分が多くなっています。たとえば「一時的な流行」と「一過性の流行」は、どちらも表現として成り立ち、表す内容も同じです。ただ、上でも述べたように、「一時的」は「一過性」とは違い、医学の専門用語としては使われていません。「一時的な自律神経の不調」のような使い方はされますが、これは一般の言葉を当てはめただけで、専門的な使い方には当たりません。こうした点で、両者を区別することができます。

「一過性」「一時的」の意味と違い

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