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社宅のメリットとデメリット12選

社宅のメリットとデメリット

企業が福利厚生の一環で、社員に提供する住宅を「社宅」と呼びます。
一般的に配偶者や子どもを持つファミリー向けのイメージですが、単身者向けの「寮」も含めて「社宅」と呼ぶ会社も多くあります。
「入社後〇年は必ず寮に入らなければならない」などの規則のある会社も存在しますので、必ずしも「社宅に住みたい」人ばかりが入居するわけではありません。
これから社宅に住む予定の方や、住むかどうか検討中の方にぜひ知っていただきたい「社宅のメリットとデメリット」をご紹介します。

社宅と寮の2つ違いと所有社宅と借り上げ社宅の4つの違い

メリット

社宅への入居を希望している人は既に認識しているであろうメリットですが、自らの意思とは関係なく、会社の規則で社宅暮らしが始まる人は特に知っておいて頂きたいメリットの数々です。
知ることで、社宅への入居が待ち遠しくなるかもしれません。

同地域の家賃相場より家賃が格段に安い

同地域の家賃相場より家賃が格段に安い

社宅に住むことのメリットは、何と言っても家賃の安さです。
企業が福利厚生の一環として賃料の一部を負担しますので、同じ地域の家賃相場と比較しても格段に安く、大きな節約につながります。

たとえば都心ですと、一人暮らしのワンルームでも家賃が10万円を超えるところも珍しくありません。
それが社宅に住むことで数万円になった場合、年間100万円近い節約につながるでしょう。
更に水道光熱費が家賃に含まれているところもありますので、長く住めば住むほど、一般の賃貸には住めなくなるかもしれません。
また、エアコンなどの電化製品がすでに設置してある場合もあり、初めて一人暮らしをする方や、新婚さんなど、新生活を始める方にもおすすめです。

税金や社会保険料への影響がない

税金や社会保険料への影響がない

従業員の住む持ち家や賃貸住宅に対してのサポートのひとつで、企業から支給される住宅手当があります。
しかし住宅手当は課税対象で、総支給額に含まれるため、住宅手当に対しても所得税や住民税などの税金が課せられることになります。
更には住宅手当が支給されることで、所得税や住民税の税率が上がってしまうこともあり得ますし、社会保険料を決定する標準報酬額の等級が上がってしまうと言ったデメリットがあります。

反して社宅に住んでいて、所得税法で定められた一定額以上の家賃を支払っている場合は、非課税扱いとなりますので総支給額には含まれず、所得税や住民税、社会保険料などの課税対象とならないというメリットがあります。

頼りになる人たちが常に周囲にいるという安心感

頼りになる人たちが常に周囲にいるという安心感

建物内に同じ勤め先の人がいるということは、何かと心強いものです。
その地域に馴染みのない人は特に、見知らぬご近所さんに聞くのははばかれるような、生活上のちょっとしたことでも、職場の人であれば躊躇なく訊くことができるというメリットがあります。

また、隣に誰が住んでいるのか知らないということが当たり前の世の中において、それが裏目に出るのが災害時です。
地震や水害などにより仕事がストップしてしまっても、同じ社宅の人たちに相談したり助け合ったりすることができますので、不安な状態で孤立することがありません。
素性の明らかな人たちですので、安心して頼ることもできます。
特に女性の場合は、離れて暮らす家族にとても大きな安心材料となるでしょう。

社宅でないと味わえない人とのつながり

社宅でないと味わえない人とのつながり

社宅に住む人たちは、比較的若年層が多い傾向にあります。
他の地域出身などで近隣に友だちのいない環境であっても、社宅に住む同年代の人と仲良くなることはそう難しいことではありません。
勤め先が同じということで状況を理解しやすいことから、仕事上の悩みや相談などにも適格なアドバイスをしてもらえる可能性があります。

また、既婚者で同じ年ごろの子供がいる場合、子供たち同士で仲良くなることが多いので、敷地内で遊ばせることもできます。
隣近所の人たちが子供の顔を知っていることで防犯上も安心できると言えるでしょう。
更には家族ぐるみでの付き合いに発展することも珍しくはありません。
そうした人間関係は、一般の賃貸住宅などに住んでいると経験できない大きなメリットと言えます。

職場に近い社宅ならプライベートも充実

職場に近い社宅ならプライベートも充実

長時間の通勤は、結構な苦痛を強いられるとともに、大きな時間の無駄となります。
「時は金なり」と言うぐらいですから、積み重なれば大幅な損失につながると言っても過言ではないでしょう。
毎朝の通勤ラッシュで、職場に着くころには既に疲れ切ってしまっているという人も多いのが現実ですが、仕事の生産性を上げるために、そうしたストレスはできるだけ回避したいものです。

社宅の場合、比較的職場から近い場所であることが多く、徒歩圏内というところも少なくありません。
そのため、通勤でストレスを受けることもなく、プライベートな時間を確保できることが大きなメリットです。
趣味や習い事など、好きなことに時間を使えるようになれば気持ちがリフレッシュされ、仕事にも良い影響を与えることでしょう。

退去時の原状回復費は必要なし

退去時の原状回復費は必要なし

一般の賃貸住宅の場合、建物や部屋に何らかの損傷を生じさせた場合は、退去する際に「原状回復費」という費用が発生します。
経年による劣化は対象とはなりませんが、故意または過失によって部屋を汚したり建物の一部を損壊した場合、そのせいで建物の価値が大きく下がってしまうことがあります。
それを補うため、入居した時の状態に戻す費用を建物の所有者に対して支払わなければいけません。

しかし社宅は、入居している社員が退去しても、建物の所有者から「原状回復費」を請求されることはありません。
建物の所有者と賃貸契約を結んでいるのが会社であることが理由です。
社宅は会社と社員との契約になりますので、その契約内容によっては支払わなくても済むというメリットがあるのです。

役員なら節税対策に使える

役員なら節税対策に使える

賃貸契約をする場合、その家賃のすべてを個人で支払う必要がありますが、会社役員である場合は、役員社宅を利用することで節税につながります。

会社側は役員に対して住宅手当を支払うよりも、社宅を貸して家賃をもらう方が役員と会社、双方が節税効果を得ることができます。
給与の一部とみなされないよう一定の条件をクリアする必要がありますが、節税できる所得税や住民税の額からすると大変大きなメリットとなります。

簡単に言えば、会社側は建物の所有者に対して支払う家賃の全額を経費として計上することができます。また、役員報酬も家賃分を差し引いた役員報酬となるため、役員報酬が少なくなり所得税や住民税と言った税金が安くなるというしくみです。

デメリット

大きなメリットや可能性を感じて社宅への入居を希望する方も多いと思いますが、デメリットも知っておかなければ、入居後にショックを受けてしまうかもしれません。
ここでは、具体例を交えながらデメリットを紹介していきます。

賃貸のようなおしゃれな間取りは望めない

賃貸のようなおしゃれな間取りは望めない

新生活を始める人にとって、住む場所や部屋の間取りなどはこだわりたい一番のポイントかもしれません。
週末には友だちを招いてパーティーをしたくなるような、洗練された壁紙と、使い勝手の良い間取り、最新のシステムキッチンなど、今どきのおしゃれな部屋を夢見ている人にとって、社宅はその夢や理想を叶えられる場所とは言えません。
残念ながら社宅は、場所や間取りを好きなように選べるわけではないデメリットがあるということを知っておいた方がいいでしょう。
特に築年数の古い社宅になると、間取りや設備が一昔前のものと言ったことも少なくありませんし、入居者が退去するたびに賃貸物件のような原状回復が行われていない物件も多くあります。

将来購入するであろうマイホームに夢と理想を託して、そのための貯蓄をする場所として割り切るしかないのかもしれません。

完全なプライベートの確保が難しい

完全なプライベートの確保が難しい

社宅に住む場合、隣近所の住人全員が同じ職場の人たちやその家族になります。
週末や長い休暇であっても、実家に帰ったり旅行にでも行かない限り顔を合わせる可能性があるため、オン・オフの切り替えが難しいというデメリットがあります。

人によっては交際を始めたばかりの恋人などを、自宅に招き入れることさえ躊躇してしまうかもしれません。
人付き合いの上手な人なら問題ありませんが、基本的に一人でいることが好きな人や、人見知りの人、子ども嫌いな人などは、近所付き合い自体に煩わしさを感じることがあるでしょう。
周囲に理解されないまま暮らすことは、ストレスを更に悪化させるかもしれません。
そのような場合、隣近所と一定の距離を置きながら生活する必要があります。

一定の年齢になると退去しなければならない

一定の年齢になると退去しなければならない

社宅は、家賃など毎月の固定費などが安く済むということが大きなメリットです。
その恩恵を十分に受けている人の多くは、転職でもしない限り、ずっと社宅に住み続けたいと思っているのではないでしょうか。
しかし会社によっては収入の少ない若い社員を対象としているところも多く、一定の年齢になると退去しなければならない年齢制限を設けているところがあります。
そのためいつまでも住み続けることはできないというデメリットがあるのです。

新入社員にとって、社宅があるということが就職先選びの大きなファクターになっている場合もありますので、ある程度の収入がある筈の古株社員が居座っているばかりに新入社員が入居できないとなれば会社にとってもマイナスです。
社宅に住んでいる間に、新たな住居のための資金を貯めておく必要があります。

管理費が安いのには理由がある

管理費が安いのには理由がある

社宅は、家賃はもちろん管理費も安いところが多いのをご存知ですか?
一般の賃貸物件の場合、管理費には建物の共用部分である階段やエレベーター、通路やゴミ捨て場などの維持や管理のための費用です。
その管理費のお陰で、共用部分が使いやすく清潔に保たれているわけですが、管理費の安い社宅は、その共用部分の維持を自分たちで行わなければならないこともあります。

たとえば掃除当番などの役割が定期的に回ってきたり、年に何回か、入居者全員で掃除をするところもありします。
安い管理費で成り立っているのは、そのお陰なのです。
その上、町内会や自治会のように、様々な当番が回ってくるところもありますので、そうしたことに慣れていない人とっては大きなデメリットと感じてしまうかもしれません。

通勤に便利でも生活は不便になることも

通勤に便利でも生活は不便になることも

社宅は、会社からできるだけ近いことが望ましく、会社は、アクセスの良さを重視した社宅を選ぶ傾向にあります。
そのため、環境の良さや立地に関しては二の次になってしまうことも。
そうした場合、子どもがいる家庭にとってはデメリットしかありません。
社宅に住むという選択をする前に周囲を見回して、自分の生活に必要な施設等が遠すぎない位置にあるかなどを確認しておきましょう。
学校や保育園、病院や役場といった公共の施設が徒歩圏内にあるかどうかが、その後の生活に大きく影響します。
また、日常の買い物をするためのスーパーやドラッグストア、コンビニが徒歩圏内になく、仕事帰りに立ち寄るにはあまりに遠い場合は、通勤には支障がなくても日常生活において不便さを感じるでしょう。