法務・法律
「傷害」「障害」の意味と違い
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「傷害」「障害」の意味と違いとは
「傷害」と「障害」は、どちらも「しょうがい」と読む熟語です。それに加え、共に「害」の字がつくことで混同されやすくなっていますが、実際の意味合いは明確に違います。では、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。
今回は、「傷害」と「障害」の意味や違いについて解説していきましょう。
「傷害」とは
「傷害」とは、「傷つけること」「ケガをさせること」という意味の言葉です。他人の身体等に、危害を加えることを指します。「知人に傷害を負わせた」「過去に傷害事件を起こしている」「傷害保険に加入する」のように使われます。
法律で言う場合の「傷害」は、刑法204条などに懲役や罰金が定められていますが、「どこからが傷害にあたるか」については、いくつかの説があります。それらによると、単に身体的な損傷を与えるだけでなく、病気を移したり、髪を切るといった行為も「傷害」に含まれます。
「傷害」の「傷」という字は、「きずつける」「そこなう」などを意味し、「害」の字は「こわす」などを意味しています。
「障害」との違いは、「相手に対し害を与える行為を指す」点にあります。「障害」は後述するように、誰かに危害を加えるわけではありません。
「障害」とは
「障害」とは、「さまたげること」という意味の言葉です。あることをするのにさまたげになるものや、状況について言います。「既得権益層の存在が、改革の障害となっている」「電波障害がひどくなっている」のように使われます。「障害」にはまた、「個人的な原因や社会的な環境などにより、心身の機能が充分に働かないこと」という意味もあります。この場合は、「右手に障害がある」「軽い言語障害がみられる」のように使われます。
「障害」の「障」は、「へだてる」を意味する漢字ですが、この場合は「都合の悪いこと」といった意味を表します。
「傷害」との違いは、「相手に危害を加えることは指さない」点にあります。「障害」は、主に「行動などのさまたげになるもの、状況」を指す言葉で、「傷害」とは全く意味が異なります。使い分ける際は、「傷」と「障」の意味の違いを踏まえておくようにしましょう。
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