一般常識
「万引」「窃盗」「横領」の意味と違い

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「万引」「窃盗」「横領」の意味と違いとは
「万引」は、書店などの小売店にとって常に頭の痛い問題です。ところでこの「万引」とは別に、「窃盗」や「横領」という言葉を聞くことも多くなっています。この3つは共にイメージが似ていますが、一体どういった点が異なるのでしょうか。使い分けのポイントなども知りたいところです。
そこで今回は、「万引」「窃盗」「横領」の意味や違いなどについて解説していきます。
「万引」とは
「万引」とは、窃盗の手口の一種です。顧客を装って商店に入り、並べてある商品を店員の目をかすめて盗み取ることを意味します。読み方は、「まんびき」です。「漫画を万引する」「万引犯を捕まえる」「万引Gメン」などのように使われます。
「万引」の語源は、「間引き」にあると言われています。これは、商品を間引いて盗むやり口に由来しています。「間引き」の語の間に撥音「ん」を入れ、「万」の字を当てたことで出来上がったとされますが、ほかにもいろいろな説があります。
前述のように、「万引」は「窃盗」の一種であり、この2つに根本的な意味の違いはありません。「万引罪」などという罪名は存在せず、万引をすれば「窃盗罪」で処罰されることになります。
ただ、一般的には店舗などに陳列されている商品を盗むのが「万引」、バッグなどから財布などを抜き取る行為や車から金品を盗む行為などを「窃盗」と言った使い分けをされます。
「窃盗」とは
「窃盗」とは、「他人の財物を密かに盗み取ること」という意味の言葉です。他人が所有する物やお金をこっそりと盗み、自分のものとすることを指します。読み方は、「せっとう」です。「万引も立派な窃盗だ」「大規模な窃盗団が現れた」「窃盗罪で逮捕する」「窃盗犯を捕まえる」のように使われます。
「窃盗」の「窃」は、「ぬすむ」を意味しています。
前述のように、意味としての「窃盗」と「万引」に大きな違いはありませんが、一般的には「店舗から商品を盗む」と「個人から盗む」と言った違いがあります。ただし刑法では万引は窃盗の一種であり、万引で捕まれば「窃盗罪」に問われます。「窃盗罪」は刑法235条に定められており、「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が課されるようになっています。
ちなみに「強盗」との違いは、暴行や強迫の有無になります。窃盗した後に逃走目的などで暴力をふるった場合も、「強盗罪」に問われます。
「横領」とは
「横領」とは、「他人や公共の物を不法に自分の物にすること」という意味の言葉です。読み方は「おうりょう」で、「公金を横領する」「横領犯を捕まえる」のように使われます。「横領」の「横」は「勝手気まま」を指し、「領」は「自分のものにする」を指しています。
「窃盗」との違いは、「自分が占有する他人の財物を横取りする」という点にあります。預かったり拾ったりした他人の物を、勝手に自分の物とするのが「横領」です。それに対し「窃盗」は、「他人が占有する他人の財物を盗む」行為を指しています。こうしたように、奪うものが「自分の占有下にあるか他人の占有下にあるか」という点が、両者の使い分けのポイントとなります。
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