一般常識
「規制」「規正」「規整」の意味と違い
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「規制」「規正」「規整」の意味と違いとは
「規制」「規正」「規整」の3語は、いずれも「きせい」と読む熟語です。しかも全て「規」の字が入っていることから、使い分けがことさら難しくなっています。一体この3つは、どのような点が異なるのでしょうか。
今回は、「規制」「規正」「規整」の意味と違いについて学び、それぞれの使い分けのポイントを探っていきましょう。
「規制」とは
「規制」の意味は、2つあります。1つは、「従うべききまり」というものです。ものごとを行う際に、それに沿うべききまりごとを言います。「規制に沿った行動を求める」のように使われます。
もう1つの意味合いは、「規則に従ってものごとを制限すること」というものです。この場合は、「広場での集会を規制する」「交通規制を厳しくする」のように使われます。
「規制」の「規」という字は、「手本とするもの」「(法律や掟などの)のり」「ただす」の意味を持ちます。一方「制」の字は、「したがわせる」「おさえつける」などの意味を持っています。
「規正」や「規整」との違いは、「制限する」という点にあります。「規正」「規整」は後述するように、何かを正したり整えたりすることを指しますが、「規制」はこれらとは違い、不都合などがないようあることに制限を加えることを指します。
「規正」とは
「規正」とは、「規則に従って悪い点を正し、改めること」という意味の言葉です。
例えば「政治資金規正法」のように使われますが、これは政治家や政治団体が扱う資金について、国民に対する公明さや公正さを確保するための法律を指しています。
「規正」の「正」という字は、「良くないところ、間違っているところを直す」という意味を持ちます。
「規制」との違いは、「悪いところを直す」という点にあります。「規制」は上記のように、あることを「制限する」ことを指すのに対し、「規正」はある見方に照らし、何かの悪い点などを正しくすることを指しています。
「規整」とは
「規整」とは、「規律を立ててものごとを正しく整えること」という意味の言葉です。「行動を規整する」「演技を規整する」のように使われます。
「規整」の「整」という字は、「まっすぐ・ただしい」などの象形から成り、「乱れたものをきちんとする」の意味を持っています。
「規整」と「規正」の違いは分かりづらいところですが、「規整」はあるものを「整える」ところにポイントがあります。例えば「行動を規正する」という場合、規則から逸脱した振る舞いを正すことを指しますが、「行動を規整する」という場合は、振る舞いを規律立ったものに整えることを指します。また、「規整」は主に法律や経済、科学の分野で使われる点も、「規制」や「規正」との使い分けのポイントとなっています。
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