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「掛け率」の意味とは?使い方や例文・計算方法・相場

「掛け率」の意味とは?使い方や例文・計算方法・相場

「掛け率」の意味とは?使い方や例文・計算方法・相場

社会人になって初めて接する言葉はいろいろあるでしょうが、「掛け率」というのも、その1つではないでしょうか。主に商品の仕入れに際して使われる言葉ですが、非常に幅広い業界に浸透しており、社会人としては必須の知識となっています。

今回は「掛け率」の意味や使い方などについて詳しく解説しますので、今まで知らなかったという人は、ぜひ参考にしてみてください。

「掛け率」の意味とは

「掛け率」とは

「掛け率(かけりつ)」とは、「小売り予定価格(定価)に対する卸値の割合」という意味の言葉です。ある商品を小売店に卸す際に、予定している小売価格に対し、どれくらいの割合の卸値にするかということを表す数字になります。「卸率(おろしりつ)」と呼ばれることもあります。通常は、「掛け率○%」といった具合にパーセンテージで表されるか、あるいは「○掛け(○は数字)」のように表されます。つまり、小売価格と掛け率が分かっていれば、計算で仕入れ価格も導けるという仕組みです。

「掛け」は「掛け取引」のようにも使われますが、この場合は「割合」の意味になります。例えば「8掛け」という場合には、小売価格の8割(80%)分を表すことになります。同様に「6掛け」ならば、小売価格の6割(60%)の値段を表します。

仕入側からは「仕入原価率」

「掛け率」は、主に商品を卸す側に立って見た表現です。反対に仕入れる側から見た場合、「仕入原価率」という言葉がこれにあたります。これは分かりやすく言えば、「売上に対する原価の割合」のことで、意味合いとしては「掛け率」と実質同様となっています。同じように、「卸値」は仕入側からすると「仕入値」、もしくは「仕入原価」と呼ばれます。いずれも立場によって言い方が異なるだけで、内容は変わりません。

「掛け率」の計算方法

「掛け率」の意味について知ったところで、具体的な計算方法についても見てみましょう。

卸値を求める場合

小売価格とそれに対する掛け率が分かっていて、卸値を出したい場合には、以下のような計算式を用います。

計算式:「卸値」=「小売価格」×「掛け率」

具体例を挙げましょう。例えば予定の小売価格が1,500円という商品があり、その掛け率が60%だったとします。これを上の計算式に当てはめると、

1500円×0.6=900円

となり、卸値は900円であることがわかります。
この場合、口頭では通常、「1,500円の6掛け」といった具合に表されます。

掛け率を求める場合

続いては、「掛け率」の求め方についても見ておきましょう。これは、小売価格と卸値が明らかな場合に可能です。式は、以下のようになります。

計算式:「掛け率」=「卸値」÷「小売価格」×100

こちらも具体例を挙げて説明しましょう。例えば、小売価格が2,000円で卸値が1,000円だった場合、

1000円÷2000円×100=50%

となり、掛け率は50%(5掛け)であることがわかります。

「掛け率」の相場

「掛け率」の意味や計算方法は上記のようになっていますが、決まった相場のようなものはあるのでしょうか。

結論から言うと、「掛け率」には特に一律の相場などはありません。製造や流通に関するコストは業界ごとに大きく異なるため、掛け率もそれに応じて、業界によって変化するのが一般的です。また、同じ業界内であっても、掛け率はメーカーや卸業者との個別の取り決めで定めることが多いため、小売店ごとにそれぞれ変わってきます。
ただ、業界ごとに言われているおおよその数字というものはあります。例えばアパレル業界や雑貨業界においては、掛け率は50~60%(5~6掛け)程度、食品業界やおもちゃ業界では、おおよそ70%(7掛け)ほど、飲食業界では、40~50%(4~5掛け)程度と言われています。

こうした掛け率や原価については、利益計算にかかわることもあり、通常は一般には公開されません。ですので、これから仕入れようとする商品の掛け率が知りたい場合は、メーカーや卸業者に直接確認するのがおすすめです。業者によっては、取引条件として自社サイトに記載がある場合もありますし、そうでなければ、問い合わせるなどして確認してみるとよいでしょう。

「掛け率」の使い方・例文

ここまで「掛け率」の意味などについていろいろ見てきましたが、具体的な使い方についても知りたいところです。この項目では、「掛け率」を使った例文をいくつか紹介しておきましょう。

例文①

A「こちらの商品の掛け率はどれくらいですか?」

B「6掛けとなっています」

例文②

A「今度販促キャンペーンをやる予定なんですが、いつもの10倍の100ケース買うので、掛け率を5掛けにしてもらえませんか?」

B「6掛けを5掛けですね。わかりました」

「掛け率」の交渉について

「掛け率」の意味や使い方だけでなく、「交渉はOKなのか」ということも気になります。この点についてはどうなのでしょうか。

国内ではメーカーにしろ卸業者にしろ、最初は「掛け率」が決まっていることがほとんどです。ですので、初めての取引でいきなり交渉しても、ほぼ受け入れてもらえません。メーカー側としても、利益を出さなくてはならない都合上、付き合いのない店に割引する理由がないからです。

しかし、ある程度取引を重ね、お互いに信頼関係が築けてくると、上の例文のような交渉の余地が生まれます。ただこの際も、相手にとって損がないような数字を提示することが礼儀です。

最後に

このように、「掛け率」は「販売価格に対する卸値の割合」を意味しています。さまざまな業界で一般的に使われる言葉なので、社会人としては、ぜひ使い方や計算方法をマスターしておきたいところです。紹介したような内容を踏まえて、間違いのない使用を心がけましょう。