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一般常識

「文」「文章」「文書」「文面」の違い

文・文章・文書・文面の違いとは

文・文章・文書・文面の違いとは

文とは

文の意味は、いくつかあります。「文武両道」などという時には、学問を意味しており、「あや」と読む場合は、模様や飾りを意味していますが、最もよく使われる場合の意味は、文法に関するものでしょう。

文は文法上の単位の1つであり、一語以上の言葉からなるものを言います。文字で表す場合は、最後に句点(。)がつけられる、区切りのあるまとまった内容を持つ言葉を指します。ですので、「こんにちは。」という語は文にあたりますが、「こ」や「ん」といった語は、文とは呼べません。

文は文章と同じ意味で使われることもありますが、細かい違いを指摘することができます。文章との詳しい違いについては、以下で説明しましょう。

文章とは

文章もまた、文と同じく、文法上の単位の1つにあたります。文との違いは、より大きな単位であるということです。詳しく言うと、文をいくつか連続させ、一連の意味を持つ話題を表現したものが、文章になります。一文だけでも文章と呼ぶことがありますが、通常は複数の文を連ねたものが、文章になります。

具体的に見てみると、例えば「今日は風邪気味だけど、大事な会議があるから休めない。」と書いた場合、まとまった内容を持つ一連の言葉で、最後に句点が付くことから、文に含められます。それに対し、「今日は風邪気味だ。しかし、大事な会議があるから休めない。」と書いた場合には、2つの文から構成されているため、文章にあたるというわけです。

文書とは

文書とは、文字によって表された、ひとまとまりの記録を言います。書類や書状、証文といったものから、本や雑誌などの書籍も、文書に含まれます。

文書はほとんどの場合、複数の文章から成り、全体で1つ、あるいは複数のまとまった流れを構成していることがほとんどです。具体的には、官公庁から発行される「白書」と呼ばれるものや、企業の各種報告書、学校のレポート、商品の説明書、個人の手紙といったものが、文書として挙げられます。もちろん、小説や学術書なども、文書に含めることができます。

文書は、文字で表してさえいれば、媒体の種類は問われません。ですので、紙に書かれたものはもちろん、コンピューター上に書かれた物を文書と呼んでも間違いではありません。

文面とは

文面は、ややもすると文章と混同しやすい言葉ですが、意味には明確な違いがあります。

文面という言葉が表しているのは、一連の文章に含まれる趣意や雰囲気といったものです。文面の「面」は「顔つき」といった意味がありますが、まさしく「文面=文章の表情」であると言えます。つまり、人の表情からその人の気分が読み取れるように、文章にも何となく表情めいたものがあり、そこから書いた人の感情や意図を読み取ることができるというわけです。

ですので、文字の連なり自体を指す文章とは、はっきり区別することができます。文面は単に文が連続しているというだけではなく、その内容がどんなものであるかを指す言葉となっています。

まとめ

以上、「文」「文章」「文書」「文面」という、4つの言葉の違いについて説明してきました。文は文法上の単位で、1つ以上の語からできており、最後に句点で区切られる言葉を言います。文章もまた文法上の単位ですが、こちらは1つ以上の文が集まったものになります。
文書は、複数の文章から成る記録を言い、書類や証文、書籍といったものがこれにあたります。ですので、単位の小さな順に言うと、文、文章、文書と並べることができます。

一方、文面は、これら3つとは多少意味が異なります。こちらは、単に文字の集まりを表す言葉ではなく、それがどんな趣意を含んでいるかを表しています。つまり、文章の内容の傾向を表現する言葉ということができます。

文・文章・文書・文面の違いとは

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