一般常識
「青田買い」と「青田刈り」の違い

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青田買いと青田刈りの違い
就職関連のニュースで耳にすることが多い言葉に、「青田買い」があります。企業が学生を早期に確保することですが、これと似た表現として、「青田刈り」という言葉が使われることも多くなっています。果たして、この2つの言葉に違いはあるのでしょうか。また、本来はどちらが正しい表現なのかも気になるところです。
そこで今回は、「青田買い」と「青田刈り」の意味や違いについて、詳しく解説していきます。
青田買い
「青田買い」とは、企業が卒業以前の学生を、労働力として確保しておくことを言います。早い段階で学生に内定を出し、欲しい人材を囲いこむことを指す言葉です。
「青田買い」の「青田」は、文字通り「稲がまだ青い状態の田んぼ」を表しており、穂が実る前の稲を卒業前の学生に例えた表現になります。また、予想される収穫量は学生の能力に例えられています。
「青田買い」という表現は、農家による「青田売り」と呼ばれる行為から来ています。「青田売り」とは、農家が稲の収穫をする前に、青田の状態で収穫量を予想して先売りをすることを意味します。農家が現金の必要に迫られて、やむを得ず行う行為でしたが、これが1960年代になり、就職市場に関する言葉として転用されるようになったという経緯があります。
「青田刈り」との違いについては、以下で見ていきましょう。
青田刈り
「青田刈り」もまた、企業が早期に学生へ内定を出すことを指しています。意味合いとしては、「青田買い」と違いはありません。しかし、もともと「青田刈り」には、そうした意味はありませんでした。
「青田刈り」という言葉が本来指していたのは、熟していない稲を、まだ青いうちに刈り取るということです。農家が収穫を急ぐあまり、稲が未熟なうちに刈り取ってしまうことですが、字面や発音が「青田買い」と似ていたために、意味が混同されたという経緯があります。
しかし、もともとは誤用だったものの、現在では「学生の囲いこみ」という意味合いも定着しており、辞書にそうした定義が載ることも多くなっています。
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