携帯電話やスマートフォンで私達が失った物

携帯電話やスマートフォンで私達が失った物

携帯電話やスマートフォンで私達が失った22の物

近年、携帯電話やスマートフォンの普及が目覚ましく、社会人だけでなくほとんどの高校生や中学生も持つようになっています。
Eメールやインターネットを手軽に楽しむことができ、便利な生活を送る手助けをしてくれる優れものですが、携帯電話やスマートフォンが普及したことで、私たちが失った物もあります。
今回は、そういった携帯電話やスマートフォンで私たちが失ったものについて考えてみます。

手書きの文字を書くこと

手書きの文字を書くこと

学生の頃は、勉強や試験などで手書きの文字を書くことも多いですが、社会人になるとそういった機会がグッと減り、文字を書くこと自体が減ってしまいます。
加えて携帯電話やスマートフォンが普及して以降、ますます手書きの文字を書く機会が減りました。
携帯電話が普及してから手紙もEメールで済むようになり、スマートフォンが登場してからはメモ帳の代わりにスマートフォンにメモを取ることも多くなりました。
年賀状や暑中見舞いなどの季節の挨拶などもEメールに取って代わられるようになり、「手書き文字」は携帯電話やスマートフォンで私たちが失ったもののひとつと言えるでしょう。

読書

読書

「全国大学生生活協同組合連合会」による調査で、近年の大学生の一日の読書時間が「0分」の割合が50%に迫っており、読書時間が減少傾向にあるそうです。
一方でスマートフォンの利用時間は平均150分を超え、スマートフォンの利用「0分」の回答は3%未満となっています。
携帯電話やスマートフォンでインターネットができるようになると、手元で簡単に必要な情報が得られるようになった分、活字を読む機会を失ったのです。
携帯電話やスマートフォンでも小説を読んだり漫画を読んだりできるサービスがありますが、本を手に取って読むことでしか得られない集中力の高まりやストレス解消効果などもあると言われます。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力

携帯電話やスマートフォンを使用し、EメールやSNSなどで簡単にやり取りできるようになりましたが、コミュニケーション能力の向上に期待ができるのでしょうか?
実は、このように面と向かわず文字だけでやり取りをしているとコミュニケーション能力は失われてしまうと言われています。
EメールやSNSなどでは、相手の気持ちを推し量り自分の気持ちをしっかりまとめるよりも、「すぐに返事をする」ことが求められることがあります。
相手の顔を見ながら話ができれば相手の感情を察知してすぐに反応をすることもできますが、文字だけでは相手がどんな感情なのかをつかむことが難しく、自分も適切な感情で返事をすることが困難になるためです。
また、絵文字、略語などに頼ってやり取りしてばかりいると文章能力も落ちてしまうのです。

感受性

感受性

カリフォルニア州大学ロサンゼルス校の心理学教授の研究論文で、携帯電話やコンピュータ、スマートフォンなどの使い過ぎにより「感情のシグナルに対する感受性の低下」「他人の感情を理解する能力の低下」が引き起こされることが指摘されています。
つまり携帯電話やスマートフォンの画面を見る時間が長ければ長いほど、社会的なスキルが低下してしまうというのです。
人の気持ちを読み取るためには、他人と会話してリアクションを見て、それに反応する、という一連の経験の積み重ねが必要です。
電子機器の画面ばかり見る生活を送ることで、リアルなコミュニケーションの時間が減少することで、このような感受性の低下が起こってしまうのです。

一人でぼんやり考えたり、周囲を観察する時間

一人でぼんやり考えたり、周囲を観察する時間

携帯電話やスマートフォンがない頃は、自分でじっくり考える時間が多くありました。
例えば人との待ち合わせや電車、バスなどを待つ時間、外食して注文した料理が出てくるまでの時間。
今日あったことを思い返したり、誰かのことを思ったり、自分の中で気になっていることを取り留めもなく考えたりして過ごしていました。
または、辺りの景色を見たり他人の様子を見たりしながら時間を潰したりもしました。
そんな風にぼんやりと思いめぐらせる時間に、ふと大切なことに気付いたり、面白いアイデアが浮かんだりしたものでした。
ですが、携帯電話やスマートフォンが登場すると、SNSで誰かの新着メッセージを見たり、インターネットをして時間を簡単に潰すことができるようになりました。
自分と対話したり周囲をじっくり観察する時間を失ったと言えます。

テレビを見る時間

テレビを見る時間

インターネットの普及は、テレビの視聴時間の減少を促しました。
携帯電話やスマートフォンなどで最新の情報が得られるようになってからは、ますますその傾向は加速しています。
特に若年層のテレビ視聴時間は年々低下しており、携帯電話やスマートフォンでインターネットを利用する時間に置き換わっているものと思われます。
個人の趣向の違いが明確になってきている近年では家族や友人同士でテレビの話題が盛り上がることも減っており、「みんなでテレビを見て話題にする」というよりは「各々スマートフォンをチェックする」という光景が増えたように思われます。

運動習慣

運動習慣

スマートフォンでゲームをすることで時間を潰すことが多くなると、体を動かすことも減ってきます。
近年では、子どもたちも外で集まってスマートフォンで遊ぶということも多いようです。
スマートフォンの利用に時間が長いほど運動時間が短くなるという統計結果も出ており、健康のためにより意識して運動を行う必要があります。

辞書を引くこと

辞書を引くこと

分からない言葉に出会った時、簡単に携帯電話やスマートフォンで調べられるようになったことで、以前より国語辞典や漢字字典、和英、英和辞典を引く機会が減りました。
紙の辞書を引くよりもインターネットで調べた方が素早く必要な情報を得ることができます。
しかし、手軽になった分「調べる」という行為自体の価値が下がり、調べたことを覚えにくいという面もあるようです。

分からないことを人に聞くこと

分からないことを人に聞くこと

テレビを見ていたり人と話していて分からないことがあると、以前はほとんどの場合家族や友達に教えてもらったり本を読んだりして学んできましたが、携帯電話やスマートフォンが普及してからは手元でインターネットを利用して何でも調べられるようになりました。
最も博識な友達がいつも身近にいるようなもので、分からないことをなんでも教えてくれます。
それに慣れてしまうと、ちょっとしたことでもすぐにインターネットで調べてしまうようになります。
知的好奇心をすぐに満たせるのはいい点かもしれませんが、その分、人と人との「教え合う」というコミュニケーションの機会を失ったのではないでしょうか。

思い出そうとする努力

思い出そうとする努力

物の名前や芸能人の名前など、ど忘れしてイライラすることがありますね。
以前は思い出せないままモヤモヤすることがよくあったものですが、携帯電話やスマートフォンですぐに調べることができるようになり、思い出す努力をしなくてもよくなりました。
思い出せない時は関連するキーワードを調べればすぐに確認することができます。
便利ではあるのですが、一生懸命思い出そうとすることは、頭の機能低下防止に役に立つと言われていますので、時にはインターネットに頼らずに自分の力で思い出してみるのもいいでしょう。

ヒマな時間を潰す方法

ヒマな時間を潰す方法

電車やバスの待ち時間、喫茶店で人と待ち合わせをしている時間など、今は携帯電話やスマートフォンがあれば何時間でも時間を潰すことができます。
なかった頃は、いかにしてヒマな時間を潰すか、一生懸命考えた物です。
例えば本を持ち歩いて読んだり考え事をしたり、喫茶店などあればテーブルの紙ナプキンを折り曲げて何か作ったりメニューを眺めたり、「あと15分か・・・」と思いながら5分の音楽を頭の中で3回繰り返して再生してみたり・・・
人それぞれの時間の潰し方があったように思います。
しかし今は、ほとんどの人が携帯電話やスマートフォンでインターネットをしたりSNSやゲームでお手軽に時間を潰せるようになりました。
人間、時には寄り道も大事です。
ヒマな時間に何となく行われていた、何でもない「時間潰し」が失われるのも、ちょっと残念な気もしますね。

視力の低下

視力

携帯電話やスマートフォンが普及してから、特に若い世代の視力の低下が懸念されています。
一日中、寝る前まで布団の中で携帯電話やスマートフォンを見ていると、視力は確実に低下します。
同じ距離の物を長時間見続けることで、目のピントを合わせる毛様体筋に過度な負担をかけてしまうのが主な原因であると言われています。
視力の低下を防ぐためには、適度な休憩を取ることと、時々遠くを見ることがポイントとなります。

睡眠時間

睡眠時間

布団に入って眠る直前まで携帯電話やスマートフォンを触っていませんか?
これらが普及してから、確実に睡眠時間は減少傾向にあります。
携帯電話やスマートフォンの画面が発するブルーライトを浴びると、目が冴えて眠りに落ちにくくなってしまいますし、SNSで知人とのやり取りをしたり、動画を見たり、気になることを調べたりし始めると、やめどきが分からなくなってしまってつい寝不足になってしまいがちです。
睡眠不足は、食欲不振や注意力の低下、疲労感をもたらし、日常生活に支障をきたす場合もあります。
眠る前の1時間は携帯電話やスマートフォンを触らないことで、ゆっくり眠ることができるようになります。
睡眠不足が気になる方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

首の頸椎の健康

首の頸椎の健康

携帯電話やスマートフォンをずっと見ていると、頭が下を向いた角度で首が固定されます。
真っすぐに正面を向いていると、後頭部から背骨にかけて頭を支えている首の頸椎は自然な曲線を描きますが、頭が下を向くと頸椎は真っすぐに引っ張られます。
この状態で固定されると、頸椎に負担がかかり肩こりやめまい、手や腕のしびれ、場合によっては自律神経失調症などの原因になると言われ、近年ではこれを特に「スマホ首」と呼ぶこともあり、現代ならではの症状だと言われています。
画面を見る時に、画面の高さを少し上げるだけでも改善に効果がありますので、気を付けてみてはいかがでしょうか。

歩行中の安全

歩行中の安全

電車でも町中でも、常々「歩きスマホ」の危険性が呼びかけられています。
携帯電話やスマートフォンを見て下を向きながら歩くことは当然危険です。
自分が歩きスマホをしていなくても、相手からもらい事故を受けることもあり、私たちは携帯電話やスマートフォンの登場で歩行中の安全を失ったと言っても過言ではないでしょう。
一人一人が気を付けなければ改善が難しい問題です。
自分もついつい歩きスマホしてしまっていないか振り返ってみましょう。

ゆっくりする時間

ゆっくりする時間

EメールやSNSが普及して、常に「誰かと繋がっている」状況になっていませんか?
いつ誰から連絡があるか分からないという、今では当たり前のこの状態ですが、携帯電話やスマートフォンが普及する前は考えられないことでした。
常に誰かと会話、やり取りが続いていると、無意識のうちに気を張って神経を使ってしまうものです。
時には、携帯電話やスマートフォンの電源を切って、ゆっくりする時間を取るのもいいかもしれません。

自分なりの考え

自分なりの考え

携帯電話やスマートフォンが使用されるようになって、私たちが得る情報量は以前に比べ数倍にもなりました。
インターネットのニュースや様々な情報サイト、SNSやEメールなどでの友人とのやり取りで、どんどん情報が入ってきます。
そのため、「自分なりの考え」がどうかより、「一般的にはどう思っているか、友人達はどう思っているか」が重視され、自分なりの考えを重視することを失ったように思われます。
元々日本人は、自分の考えよりも周りの考えを尊重する、いわゆる空気を読もうとする性質があります。
携帯電話やスマートフォンで他人や友人の意見を聞きやすくなったため、この傾向が助長されているのではないかと思われます。

きれいな姿勢

きれいな姿勢

携帯電話やスマートフォンを使っていると、画面を覗き込んでつい猫背の体勢になってしまいます。
これは周囲から見てあまり格好のいいものではありません。
以前は、猫背になっていると周囲の人に指摘されることが多々ありました。
頭が前に出て背中が丸まっている様子は目立ったからです。
しかし、今は多くの人が携帯電話やスマートフォンを覗き込む姿を見慣れてしまい、猫背の姿勢の人がいてもが気にならなくなってきました。
携帯電話やスマートフォンが普及してから、美しい姿勢が失われていることは間違いないようです。

お肌の健康

お肌の健康

携帯電話やスマートフォンの使い過ぎは、お肌の健康を失うことにも繋がります。
同じ姿勢が続いて緊張状態が続いて、血行が悪くなることによって、体中に栄養が行き渡らず老廃物が溜まってしまうのです。
さらに、酷使する目の周りに疲労が蓄積し、筋肉が固まってしまってシワができやすくなってしまいます。
また、お肌の健康を守るには、心の健康も大事。
いつもEメールやSNSで他人とのやり取りが続くことで気付かない内にストレスが溜まってしまい、お肌の健康に悪影響を及ぼすことも懸念されます。

集中力

集中力

仕事をしていても、メールや電話の着信が来ていないか気になることはありませんか?
ついつい携帯電話やスマートフォンを手に取って確認してしまう、ということは誰でも経験があると思います。
誰かからの連絡がないか、SNSの友人同士の話題に乗り遅れないか気にし続けると、今目の前にあるやるべきことに集中的できなくなってしまいます。
何も気にしないで仕事や勉強に打ち込む方がずっと効率が上がって、時間も心の余裕も取れるものです。
時には携帯電話やスマートフォンの電源を切って集中してみてもいいかもしれませんね。

記憶力

記憶力

携帯電話やスマートフォンが普及して、覚えておかなくていいことが増えました。
例を挙げると、以前は多くの人が、少なくとも自分の家、職場、よく連絡を取る友人などいくつかの固定電話の番号や住所を暗記していました。
しかし、今は携帯電話やスマートフォンの連絡先ツールに登録しておけばいいので、ほとんど覚えていないのではないでしょうか。
また、日付感覚や曜日感覚も失ったのではないでしょうか。
以前は手帳を確認するか、家や職場のカレンダーを見るくらいしか確認方法がなかったため、今日が何月何日何曜日であるか、は意識する必要がありましたが、今は手元でカレンダーが簡単に確認できてしまうため、今日が何日かということを特に意識せずに生活できるようになりました。

コンセント口

コンセント口

携帯電話やスマートフォンが普及して、最も明らかに失ったことがハッキリ分かるもの、それはコンセント口でしょう。
特に家族が多いと、コンセント口が足りなくなってタップを買い足した人も多いのではないでしょうか。
たくさん携帯電話やスマートフォンがある場合、過度なたこ足配線は火災の原因などにもなりかねないため、家の中のあちこちのコンセントにうまく分散して充電するといいでしょう。

まとめ
携帯電話やスマートフォンが私たちの生活に与えた影響は大きいものです。
EメールやSNSなどのコミュニケーションツール、何でも教えてくれるインターネット、暇つぶしに最適なゲームなど、その便利さはとどまることを知りません。
ですが、何事もいいことばかりではありません。
便利さの一方で失われた物も多くあります。
利点だけを見ていても、本当の意味での恩恵は受けられないのではないでしょうか。
携帯電話やスマートフォンが私たちの生活をよりスマートにしてくれる代わりに失った物にまでしっかりと目を向け、有益に使用しながらも失った物を補うよう心がけることが大切です。