香害とは?職場内でも香害による健康被害を訴える方が・・・

香害

職場や職場以外でも香害問題が深刻に

工場などから排出される煙や排ガスなどにより大気汚染が発生し人体にも悪影響を及ぼす「公害」。この「公害」と「香り」を掛け合わせた言葉に「香害」といった言葉がある。

香害とは

香害とは芳香剤や柔軟剤、香水などの香りによって気分が悪くなったり、アレルギーを発症する健康被害のこと。
個人差はあるものの職場など一定の空間で強い香りを嗅がされ続けることで周囲にいる人に不快な思いをさせるだけなく、人によっては香りの原料となる人工的に合成された香料にアレルギー反応を起こしてしまう方もいる。
アレルギー反応は人により個人差はあるものの、めまいや吐き気など様々な症状が現れる。
最近はスメハラ(スメルハラスメントの略)の一種と言われ、職場などでも問題となるケースがあるため、スメハラ対策として研修などが行われることもある。

香害の発生しやすい場所

香害は職場だけでなく女性専用車両や学校でも発生しやすい。

職場

柔軟剤

上記のような香りを一瞬嗅いだだけでアレルギー反応を起こした。といった例はまだ聞いたことがないが、職場といった限られた空間ではニオイが蓄積されやすく香害となるケースが多い。
柔軟剤や香水といった匂いは時間とともに薄れやすいが、まだ匂いが残っていやすい朝やランチに行く女性社員が香水やヘアコロン(ヘアフレグランスなど)をつけ直すこともありお昼時にも職場では香害が発生しやすいと言われている。

女性専用車両

痴漢対策として女性専用車両が各鉄道機関に導入されるようになったことで痴漢だけでなく、中には「男性の加齢臭や口臭などからも開放された」と意見もある。
しかしその一方で女性のみが乗る女性専用車両ではヘアコロンや香水の匂いがよりキツくなったと言った意見もあり、人によっては女性専用車両に乗りたいものの乗れないといった方もいる。

飛行機

空の上でも香害は起きている。飛行機は電車より長く滞在することが多く、特に国際線では目的地次第は十時間以上も香害と戦わなければならないこともある。
中にはあまりにキツさに席を変えてもらった人もいるそうだ。

小学校や幼稚園

小学校や幼稚園

香害は職場などの大人社会だけでなく小学校や幼稚園などでも起きており、特にそういった場所で問題となるのは柔軟剤のニオイだそうだ。
親が子供に着せる洋服を洗濯する際に使用する柔軟剤のニオイがきつく、教室内に柔軟剤の匂いが充満し気分が悪くなってしまう子供も多い。また、子供だけでなく、先生の中にもそういったニオイを苦手にする方もいるとのこと。

病院

病院の待合室なども香害問題は起きやすい。特に病院に来る方の中には風邪など体調を崩している方も多く、普段は我慢できるニオイにも耐えられないと言った経験をされた方もいる。また、中には体調が悪いにも関わらず待合室にいられず、外や廊下で順番が来るのを待った方もいるそうだ。

マンションやアパート

マンションやアパートなどでは隣人との距離が一軒家よりも近い傾向にあり、ベランダなどに干している洗濯物などからニオイがしてしまうケースがある。中には窓を閉めていても換気口などからニオイが入ってきてしまうケースもあるようだ。

香害が起きる原因

人によって好みのニオイが異なるため、自分にはいいニオイだと感じても相手には不快なニオイに感じてしまうことが香害となる原因の1つだ。

また、冒頭でも紹介したように香水や柔軟剤などに使用されている人工香料にアレルギー反応を起こしてしまう方がいることがあまり知られていないことも原因となっている。

さらに香水や柔軟剤などを必要以上に使う方がいるもの香害の原因となっている。柔軟剤など普段自分が使っているニオイには慣れが生じてくる。そのため、表記されている容量では満足できず徐々に使用量が増え必要以上にニオイがキツくなってしまうことが原因と言われている。
ある調査によると使用している柔軟剤ボトルなどに記載されている容量の倍以上の量を1回に使用している方も多くいるとの調査結果が出ているそうだ。

香害とスメハラの違い

「香害とは」にも記載したがスメハラはニオイによるハラスメントのことで、本人の自覚の有無に関係なくニオイに対する嫌がらせや暴力の事を言い、香害はもちろん、体臭や口臭、加齢臭と言ったものも含む。一方、香害はそういった体質的なものではなく、人工的に合成された香料によってもたらされる害に限られる。
つまり、体臭や口臭、加齢臭といった物は含まれないためスメハラの中に香害はあるものの「スメハラ=香害」とはならない。

香害を除くスメハラの多くが男性が原因となるのに対して、香害は女性が原因となるとことが多いと言った違いもある。

ただし、スメハラと香害に共通して言えるのはどちらも当事者に加害者意識がないことにある。

海外では香害に対する取り組みがされている

日本ではまだこの香害に対して対策や規制などが課されていないが、アメリカやカナダ、ヨーロッパではこういった香害に対する対策や規制がなされている場所もある。
特に市の職員などには香水などの使用が禁止されている場合もあり、地域によっては学校や病院でも使用を禁止している。

日本における香害の問題

上記でも記載したように海外では香害に対する認識が日本よりも高いが、日本では「香害」といった言葉があること自体を知らないといった方がまだまだ多い。
そのため香害で悩んでいる方に対して「気にしすぎ」「過敏に反応しすぎ」と言った意見もあるようで中には「神経質」「変質者」といった扱いされてしまうケースもあるようだ。

しかし中にはアレルギー反応を起こしてしまう方やアレルギー反応がないものの職場での香害に耐えきれず自ら退職と言った選択をされた方もおり、まずは「香害と言ったものがあること」や「香害によって悩んでいる方や健康被害を起こしている方がいること」を認識されることが先決となりそうだ。