正社員のメリット・デメリット

正社員として働ければ安定!?正社員のメリット・デメリット

正社員や派遣社員、アルバイトやパートなど、様々な雇用形態があります。
「正社員」とは、いわゆる「正規雇用」と呼ばれる就業形態です。
一方、「派遣社員」や「アルバイト」「パートタイマー」は、「非正規雇用」となります。
特に1990年以降、日本では非正規雇用者が増え、1990年に881万人だった非正規雇用者が15年ほどで1900万人を超え、2倍以上となりました。
どの働き方にもメリットやデメリットがあり、それぞれの労働者に合った雇用形態で働いています。

その中でも、「正規雇用」である正社員は、安定した雇用形態で最終的に誰もが望む雇用形態であるというイメージが一般的に強くあると言えます。
しかし、正社員もメリットばかりではありません。
正規雇用だからこそ、会社からの期待、背負う責任が重くなるという部分もあります。

そこで、今回は正社員のメリットとデメリットを挙げてみます。

正社員のメリット

正社員のメリット

雇用期間が限定されず、安定する

正社員として働くことにおいて最大のメリットがこれでしょう。
会社が正社員を解雇することができる条件は非常に厳しくなっており、正社員として採用されれば、簡単には解雇されません。
例えばリストラによる解雇の話を聞くことがありますが、実はリストラも経営が悪化したからと言って簡単にできることではありません。
人員の削減は会社側の都合により一方的になされることから、会社側にとっても非常に重大な決断となるためです。

そのため、正社員はよほどのことがない限り基本的に仕事がなくなることを心配せずに毎日を過ごすことができます。
仕事が切れる心配がない、というのは安定した生活を送る上で最も大切なことのひとつでもあります。

社会的信用が得られる

正社員の場合、初対面の相手であっても「◯◯株式会社の正社員です」と言えば相手は一定の信頼を寄せることができます。
会社が正社員という身分で雇用しており、収入や仕事を保証しているということが、それだけで伝わるからです。

特にクレジットやローンにおいては、正社員であることが審査の大きなポイントとなります。
正社員であることで収入が途切れることなく返済を行うことが可能であると判断されるためです。
また、結婚をする場合も正社員であることは相手方の両親に安心感を与える大きな材料のひとつとなります。

休日も給料が出る

正社員の雇用形態では、ほとんどの場合給与は月給となります。
そのため、休日、祝日があっても毎月決まった給与を得られます。
一般的には、会社が定めた出勤日に出勤すれば月の給与が保証されます。
ただし、欠勤するとその日の分の給与が月給から差し引かれる給与形態の会社もあります。

雇用保険がある

正社員として働くとほとんどの場合、社会保険、厚生年金に加入します。
社会保険、厚生年金の保険料は、雇用者(会社)と社員で折半して月々支払うことになり、社員が支払う分は給料から天引きされます。
一方、社会保険や厚生年金に入れない非正規雇用の労働者の場合、自分で国民健康保険や国民年金の全額を負担する必要があります。

ボーナスが出る

ボーナス(賞与)とは「報奨金」の意味合いで、企業の業績が好調な場合、社員に還元する意味合いで特別に支給する給与です。
日本においては夏と冬の年に2回ボーナスが支給される企業が多くありましたが、近年では年1回、または出ない会社もあるため必ずとは言えず、出ても金額は会社や業績により様々です。
そのため正社員であれば必ずもらえるというわけではありませんが、派遣社員やアルバイトなどの非正規雇用の勤務形態よりボーナスが出ることが一般的です。

昇給の機会がある

昇給とは、給料の基本の金額(基本給)が上がることです。
正社員として勤務する場合、多くの会社では年に1回の昇給を行うことが多く、このように定期的に行われる昇給を「定期昇給」と言います。
また、会社が昇給に値すると判断すれば「臨時昇給」が行われることもあります。

転職をする際に有利

転職をする際、次の会社で正社員として働きたい場合には正社員としての勤務実績が重視されます。
契約社員や派遣社員の場合は履歴書にそのことが分かるように明記する必要があり、基本的には専門的なスキルや技能を必要とするものでもなければアルバイトやパートなどの経歴は記載しないのが一般的です。
会社で担う責任や立場が正社員と他の非正規雇用の形態では異なるため、過去の経歴のうち正社員として働いていたものを採用の参考にすることが多いためです。

正社員のデメリット

正社員のデメリット

責任が重い

正社員は簡単には解雇されませんが、その代わりに担う責任が大きいと言えます。
会社は正社員に継続的な雇用を保証する代わりに長期的な視点での正社員の成長を求めます。
ただ言われたことをするだけでなく、自ら考えて会社が少しでも良くなるように動くこと、また、会社全体を考えて利益をもたらす考え方をすることが正社員としての責務となります。

派遣社員やアルバイト、パートなどの一時雇用の労働者の監督、とりまとめを行う立場を与えられることもあります。

正社員として就職すること自体が大変

そもそも、正社員として就職することが難しいと言われます。
就活(就職活動)で数十件の会社を受けてやっと内定が取れる、というのはよく聞く話です。
新卒で正社員としての就職が決まらなかったり、希望の企業の内定が取れないような場合に「就職浪人」として翌年の正社員試験を受けることもあります。

転勤や異動がある

支社がある会社は、転勤を命じられる場合があります。
転勤を拒否できるかどうかは雇用契約の内容にもよりますが、雇用契約書に転勤を命じる場合があると明記してある場合、転勤を拒むことは非常に困難です。
単身赴任もよほどの家庭的事情などがない限り拒否できません。

また、会社の人員配置の都合により異動を命じられる場合があります。
今の業務内容が自分に合っていると感じても、他の部署で人員が必要になったり、正社員自身に会社内の様々な業務を経験させることで会社全体を見られる人材にしたいという会社の育成方針などにより、異なる部署で働くよう辞令を受けるのです。
人事異動も原則、拒否できないことが多いです。

そのため、長期間にわたって同じ土地で同じ業務を行う、ということができない場合があります。
引越しを伴う転勤や、新しい業務内容を覚えて新しい人間関係を築かなければならない人事異動は、人によっては大きなデメリットと感じられることでしょう。

部下を育てることを求められる

新入社員のころは自分ががんばりさえすれば良くても、2年目、3年目になると部下が入ってきます。
自らが勉強を続けていくことと同時に部下の教育を行うことが求められます。
部下がミスをしてしまうと上司である自分が責任を取ることになり、部下の成績も自分の会社からの評価に影響を与えます。
会社によっては何十人ものチームを任される場合もあるでしょう。
チームをまとめる適正が高い人も入れば、メンバーのひとりとして自分に割り振られた業務をコツコツとこなすことが得意な人もいますが、会社としては新入社員が成長して部下を持ち、その部下がまた成長して部下を持ち、という繰り返しで長期にわたって人材を育成して行くことを考えますので、社員ひとりひとりに、自分のことだけではなく部下を育てるという役割を果たす必要が出てきます。

まとめ

非正規雇用が増加傾向にある中、正規雇用である正社員として働くことは安定した生活を送る上で重要な意味を持ちます。
また、自分を育て、部下を育て、引いては会社を育てるという充実感が得られるのも、正社員として働く大きなメリットでもあります。

ですが、大変なこともたくさんあります。
困った時は同僚や先輩社員、上司などに相談し、一緒に解決の糸口を探してもらいましょう。
同じ会社で働いている仲間同士助け合うことで、デメリットとされることもひとつひとつ自分の中で納得して受け入れて行くことができれば、きっと充実した社会人生活を送ることができるでしょう。